斎藤徳寿工人のこけしちゃん

なんかいいことないかなぁ…

どうした?

彼氏に振られるわ、体調崩すわ、会社クビになりそうだわで最近悪いこと続きだ(全部実話)。

それは辛いな。
しっかし人生山あり谷ありで、そのうちいいことあるだろ。

だといいのだが…

というわけで、今回は人生の楽しさも苦しさも喜びも全部詰まったようなこけしちゃんを紹介したいと思います。

連れてきた経緯

仙台PARCOの古道具屋さんで運命的な出会いをしました。
一度見たら忘れられないふくよかな笑みに惹かれて、運命を感じ、連れ帰ることにしました。
また、斎藤徳寿工人の作るこけしは濃く、お気に入りの工人さんのうちのひとりで、生前一度お会いしてみたかった工人さんだったというのも決め手です。

本当は稲毛豊工人の鯖湖こけしもあり、その子にも運命を感じていたのですが、予算の都合上、1本しかお迎えできなかったので泣く泣くスルーしました。無念。

こけしちゃんの特徴

中ノ沢系は「たこ坊主」の異名の通り男の子を想定して作っているとのことですが、この子は笑い方、ふくよかさから勝手に女の子だと思っていて、私はこの子のことを「たこ娘」と呼んでいます。

ウマ娘とか、温泉むすめのノリでのネーミングだ。

二次元キャラに影響されやすいよな、アンタ。

目もたこ坊主とは違い、遠刈田風の三日月型の目をしていますが、決してキレのある印象ではなく、優しく微笑んでいるように見えます。
まるで、人生の楽しさや喜び、時には苦しさえも包み込んでくれるような包容力さえ感じます。

なんでも、徳寿工人はこけし工人のほかにも服飾デザイナーや考古学者としての顔も持ち、まさにこけし「も」作れる文化人といった人物でした。
さまざまな顔を持つ人物として人生山あり谷ありを経験しているから、こんなに楽しげでも、辛さも受け入れてくれる優しさを持ったこけしを作れるのだろうと思います。

胴体の花もどことなくふっくらした印象です。
中ノ沢系だから牡丹の花でしょうか?

こけしの裏面には名前や地名のほかに、年齢も記されています。
66歳の時に作られたとのことです。
となると、昭和末期に作られたこけしなんだなと推測できます。
なんと!徳寿工人は90代半ばまでこけしを作っていたとのことだから、驚きです!(なんでも、最後の大正生まれの工人さんだったらしい)
この年齢でこけしを残せる工人さんはなかなかいらっしゃらないのです。

まとめ

そんなわけで、中ノ沢系としては珍しく女性的で包容力があり、ふっくらとした素敵なこけしちゃんを紹介しました。
この子ならどんな感情も肯定したうえで心を癒してくれる、そんな気がします。

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