アエルの古本市に行ってみたの巻

8/11から仙台アエルで古本市が開かれたので、行ってみました。
というのも、仙台の古本市はこけしのほかにも、こけし関連書籍が並ぶ率が高いので、こけし愛好家としてはついつい行きたくなります。

本当は手塚治虫先生のミッドナイト全巻まとめ売りされていて、そっちも欲しかったんだよなぁ…

無駄遣いはいけないぞ!

漫画は心の栄養だ!!決して無駄ではない!!!

手塚治虫先生の作品いいですよね。
私は定番のブラックジャックや、名作妖怪アクション・どろろ、隠れた傑作・七色いんこが好きです。

話がそれた

戦利品

今回はこの3冊と不思議なこけしちゃん1本を選びました。

小南清子工人のこけしちゃん

全体像。

第一印象は顔はふっくらしているのに表情はどこか陰のある美人で、珍しく一目ぼれしました。

作者は元皆瀬村村長・小南三郎工人の子だろうかと思いましたが、小南三郎工人は健康的でハツラツとした表情が売りなので、なんか違うなぁと思いました。
それもそのはず、作者は小南清子工人という謎の工人さんでした!!

Kokeshi Wikiを調べても出てこない、伝統こけし最新工人録を探しても出てこないであきらめていたその時!インスタに同じ画像をアップロードしていましたが、そこで「小南三郎工人のお兄様・卓造氏の奥様です」と報告してくれるありがたいコメントが。
しかも木地は卓造氏が挽いた、夫婦共同作業で生まれた子ということも判明しました。

改めて教えてくださった皆様に感謝です!!!
ありがとうございました!!!

インスタを通じてこけし愛好家さんと交流できるって便利な時代だな。
出会いに感謝だなぁ。

表情。
目の描き方はまさしく小南三郎工人のものによく似ているのですが、眉毛はやや垂れ下がっていて、口角は上がっていないため、どこか陰のある雰囲気に仕上がっています。
まるで、元気な子供たちを見守る心優しいお姉さんといったところでしょうか。
表情一つでいろんな妄想がはかどります。

表情一つでどんな子か想像して楽しめるのは、こけしちゃんの魅力のうちの1つだ。

胴体。菊の花でしょうか。
立ち菊とも重ね菊ともいえない、花びらの下部が広がった不思議な形をしています。
そして、木地山らしく着物の襟が付いているのです。
やはり木地山こけしはこけし界のファッションリーダーなのでしょう。

首元のタグ。
こけしちゃんの首元にタグが付いていて、まるでネックレスみたいです。
このままつけっぱなしにしていたい気もします。

こけし写譜

こけし研究界の重鎮・高橋五郎先生をはじめとしたこけし愛好家が作った、こけしの同人写真集です。

まず、表紙の時点でハイカラなのです!!
鳴子こけし(多分高亀系列の)水引に、木地山こけし(久四郎こけし)のソファーみたいな梅の花の絵がおしゃれなのです。
フォントも一癖二癖あり、いい味を出しています。

写真集は写真集でも、ポストカード状の紙の表面に戦前のこけしの写真、裏側に詳しい解説が載っていました。
私がこけし館などでよく見かける戦前のこけしは蛍光灯にあたっている関係上、色がさめているものがほとんどでしたが、これに載っているこけしは保存状態がよく、総天然色の美しさでした。

竹雄こけし!!!誓こけし!!!松之進こけし!!!全盛期の盛秀こけし!!!
好きな戦前こけしがいっぱい載ってる!!!

興奮しすぎだっての。

戦前の方々の感性は、現代人以上に研ぎ澄まされていると思うのです。
戦前のこけしは現代人の心にも響く、色褪せない美しさを持っているのです。

なんでも、売り上げの一部を日本こけし館の建築費に回すとのことで、いい意味で時代を感じさせる写真集でした。

まとめ

というわけで、今回の古本市は思わぬ収穫がありました。
古本市では本だけでなく、こけしも売っている場合があります。
こけしに興味を持った方々は、古本市に行ってみると思わぬ出会いがあるかもしれません。
皆さんも古本との一期一会の出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか?

ミッドナイト…欲しかった…

仙台だとイービーンズ(サブカル系に強い複合ビル)でも売ってるだろ。

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