遠刈田新地ぶらり旅後編~遠刈田新地と畏敬の念~

みやぎ蔵王こけし館を後にして、向かった先は遠刈田新地。
熊でも出そうな雰囲気で、恐る恐る道を歩きました。

こけし工房の看板

遠刈田新地こけしの里の入り口には看板があったので、道には迷いませんでした。

今回の目的地・丑蔵庵さんの看板も!!

一夫工人&良子工人ご夫婦の工房。

良子工人は体力がついていかず、廃業したとのことでした。
残念ですね。

佐藤好秋工人の工房。

大分前にお亡くなりになったものの、看板でその姿を偲ぶことができます。
文献で好秋工人のこけしちゃんは拝見していて、個人的に憧れています。

佐藤勝洋工人の工房。

今も精力的に活躍されていますね。

佐藤英太郎工人の工房。

生ける伝説、レジェンドオブレジェンドですね。
今度遠刈田に来たときは勇気を出して行ってみたいと思います。

いざ丑蔵庵さんへ

丑蔵庵さんへ到着。

かやぶき屋根の工房が特徴的。

ピンチ到来

さて、入ろうとしましたが…営業中のお札がかかっていたものの、電気が消えていて入るのを躊躇しました。
しかも、よく見るとご主人・英裕工人は描彩の作業中で、声をかけるに掛けられず。

♪どうするどうするど・う・す・る、君ならどうする~

すると、ここで救世主が!!
ここで奥様・君子工人が現れて、電気を付けてくださりました!!
ありがとうございます!!
さらに、作業に一区切りがついた英裕工人がやってきて、なんとかご挨拶できました。

これで心置きなくこけしちゃんを拝見できる!!

丑蔵庵さんレポート

写真撮影はしていないから、文章のみで解説するぞ!!

まず、お店の奥はちょっとしたこけし資料室になっていて、系統ごとにこけしちゃんが所狭しと並べられていました。
また、資料室の大半は当然のごとく丑蔵工人、文男工人、英裕工人の親子三代のこけしちゃんがびっしりと並んでいました。
当然ながら、表情は繊細な子、豪快な子、お上品な子、中にはほうれい線のある子、一人一人違っていて見ていて楽しかったです。

お店の手前側は英裕工人お手製の伝統こけしのほかにも、木地玩具(中には英裕工人お手製のものと思われるものもあり!)やお椀、新型こけしが売られていました。
こけしちゃんは小寸と8寸~1尺くらいの子が並んでいて、どの子にしようか迷いました。

連れてきたこけしちゃん

悩みに悩んだ末、こんなこけしちゃんをお迎えしました。

髷がハイカラな小寸こけしちゃん。
表情は穏やかで、まるでいい夢を見ているかのように眠っている子です。
この子を見ていると、私まで心地よい気分になれそうなのです。

胴体。


花が3つ描かれていて、上品な印象です。
何の花がモチーフなのか聞いてみたかったところですが、肝心の英裕工人はすぐに工房に帰ってしまったので聞けずじまい。

包装紙。

こけしちゃんだけでなく木地道具が描かれていて、どうやってこけしちゃんを作るのか制作工程を想像できます。
電話のところが「もしもし」と書いてあるのがかわいらしいです。

満足した気分で丑蔵庵さんを去りました。

帰り道

帰り道、ちらっと英太郎工人のお店を見ようとすると、小さな神社が。
木地師の里らしく、木地業の神様・惟喬親王が祀られているようでした。

さらに、道を歩いていると蛇に遭遇!!
蛇もびっくり、私もびっくり。

※これより下は蛇の写真注意!!
苦手な方は見ないでください!!

何するんだ、人間!!
やっぱ人間はよくわからん。

蛇には申し訳ないことをしたと思いつつ、蛇は幸運の象徴とも呼ばれているので、ありがたく御姿を拝見、写真撮影させてもらいました。

私は蛇が大好きなので、幸運の象徴という先入観なしでも大喜びでした!!

まとめ

遠刈田新地はどことなく神秘性すら覚える里でした。
うまく説明できないのですが、先祖代々守られてきた木地師の里。
これまで住んできた住人たちの矜持を感じるような、畏敬の念さえ覚えるような…。
うん。やっぱりうまく説明できない。

しかし、この里も木地業の後継者は現れず、今後どうなっていくのかという不安も隠せません。
先祖代々続く木地業の里に幸あれという想いで、遠刈田新地を後にしました。

おまけ

ozekiyaのこけしブローチ

遠刈田新地を後にして、アンティークのお店・ozekiyaさんに寄りました。
ビンテージこけしがずらりと並んでいました。
おすすめされたのは、最近廃業してしまった佐藤良子工人のこけしちゃん。
女流工人作とは思えないほど、毅然とした印象を受けました。

こちらで小松里佳工人のこけしブローチを購入。

穏やかな表情で眠っている、かわいらしいブローチです。
店員さん曰く、このブローチは手に取りやすいためか、売れ筋の商品とのことでした。

808.mini ikoma farmのチョコバナナソフト

808.mini ikoma farmでチョコバナナソフトを食べました。

インスタ映え(死語)しそうな外観。
どうやって食べるのかわからず、せっかくのおしゃれなコーンを外して食べました。
八百屋さんが経営しているソフトクリーム屋さんらしく、カップの下にはバナナがぎっしりと詰まっていて、おいしくいただきました。

壽の湯

締めに共同浴場・壽の湯にお邪魔しました。
共同浴場・神の湯と比べると地元の方が多く、ディープな印象でした。

洗い場は6~7つほどありましたが、シャワーが付いている洗い場は1つのみ。
何もわからずシャワーが付いている洗い場を使ってしまいました。
よそ者なのに、申し訳ないことをした…

そして、お湯の温度は40~43度と熱く(これでも加水されている)、ちょっと入っただけで体がポカポカしてきました。
お湯は茶褐色で鉄っぽく、遠刈田温泉らしく胃腸に効果があるとのことでした。
私は胃腸が弱いので、ありがたく入浴しました。

田舎でよく見かけるキリスト看板のパロディ。

まさにこれでした。

温泉に浸かって、もう思い残すことは何一つないと、満足げに遠刈田温泉を去りました。

↓↓押していただけると嬉しいです!!!↓↓

こけ道-KOKEDO- - にほんブログ村

コメント